ふち糊メーラーDM20年の現場経験者が語る本当の話。ふち糊DMの構造を徹底解説します。
ふち糊圧着メーラーDMはどんな加工?
正式名称は、メーラーDMです。
折をしながら、糊をつける機械で縁に剥離糊をつけるダイレクトメール折(通称 DM折)のこと。
>>>ふち糊圧着DMの歴史
ふち糊圧着メーラーDMの適切な印刷・作成方法とは?
ふち糊圧着DMの印刷で使用される用紙は、マットコート紙が主流です。
一般的には、オフセット印刷で紙の厚みは折回数に合わせて70〜135kです。折の回数が縦横多くなればなるほど紙を薄くしていきます。
ふち糊圧着メーラーDMの紙を厚くして印刷するとどうなる?
紙が厚くして印刷すると背割れ(折によるひび割れ)が出てきます。折り目に色をのせると特に目立ちます。冬場は特に乾燥しているため割れやすくなります。
ふち糊圧着メーラーDMの紙を薄くして印刷するとどうなる?
紙が薄くなると糊が紙の上までを浸透します。
再剥離なので外れますが積み重ねると1枚目と2枚目がくっつき、印字機械で2枚刺しになります。
又、糊の塗ったところが水分による波打ちが発生します。
輪転印刷でメーラー加工するとどうなる?
輪転印刷の場合は、オフセット印刷で薄い紙で印刷したときより、高速でインキを乾燥させるため紙全体が波打っています。
そしてさらに糊の部分が波打ちをします。
糊の塗る部分に印刷をするとどうなる?
糊の部分に印刷をすると、最近の印刷インキ(特に
UV印刷)は速乾性を上げるためにいろいろな材料を入れています。
そのためインキに浸透せず、糊は横に広がり、通常の糊量では接着しないため多く入れることにより、波打ちし剥離糊とはいえ、糊量が多いため、糊が硬化して破れてしまいます。
ふち糊メーラーDMをコート紙で印刷するとどうなる?
グロス系のコート紙で印刷するとマット層よりも水分に弱い層になっているため、紙がブッキングをおこし、原紙からコート層で層間剥離が起こり破れます。
弊社では、破れない手法がありますのでご相談下さい。
ふち糊圧着DMでやってはいけないこと。
ふち糊圧着DMで封入すること
ふち糊メーラーDMでやってはいけないことは、剥離糊で封入することです。
作成時は、くっ付いているように見えますが、剥離糊のため、中の封入物の厚さに復元・反発しようとする力がかかるため、早ければ1分程度で口が開きます。きつく縛ったとしても外せば、開こうとします。
つまり業社間ではくっ付いていても家庭に届く時は中身が出てることになります。
例えば、A42つ折+封入物の場合は、A43つ巻にしてミシンを入れて取り外しができるようにします。
ふち糊圧着メーラーDMの宛名印字について
ふち糊圧着メーラーDMの宛名印字する場合は、糊は、熱に弱く剥がれる場合がありますのでインクジェット印字で、高熱をかけないプリンターをご使用下さい。インキ乾燥炉程度であればいいですが、レーザープリンターなどは避けてくだい。
ふち糊圧着メーラー加工のまとめ
全ては、20年の経験に基づいた内容です。ふち糊圧着DMは、紙、糊、断裁、折などオペレーター経験が必要です。業界ではふち糊圧着DMを一人前になるまで7年掛かると言われています。
ふち糊圧着メーラーを安全に依頼する場合は、メーラーDM歴が10年以上の会社に依頼するのがベーターです。
現在でGoogle検索して1ページ目に出てくる業社は10年未満がほとんどです。
完成された手法で製造しているためノウハウ(決められたことしかできない。)が浅いことが多いです。
仕様を少しでも変更すると、『やってみないとわからない』と言う言葉が返ってくるだけです。
その時はご相談・お問い合わせ下さい。